Monday, January 23, 2012

南極点の「すごい!」その5:南極点横断隊の人々

アメリカに無事に戻ってきましたが、まだまだ載せたい写真がいっぱいあるので更新を続けます。

南極点に到着して、高山病が一段落したころ、 「横断隊」が到着した!と言うニュースが基地に入ってきました。南極点横断隊の人たちはマクマード基地から南極点まで、トラックで南極横断山脈を渡ってきます。トラックの後ろにはたくさんのモジュールと呼ばれる荷台を引いてきます。

南極大陸は道路があるわけではないので雪やクレバス、氷河の上を探りながら、運転します。大体の「安全なルート」は前年からわかっているとはいえ、毎年変わる雪や氷河の状況、のぼりのきつさなどを、自ら図りながら前進します。一番前のトラックはクレバスを探知するセンサーがつけられており、狭いクレバスなら気をつけて渡って行くし、大きすぎる場合は爆破して壊し、その上を運転します。ちなみに「大体安全なルート」を確保する場では4年もの試行錯誤が横断隊によって毎年されたそうです。

ほとんどの物資は空輸される南極点の基地ですが、どうしても常に緊張するのは基地にある 燃料の在庫。南極点の基地ではすべての燃料(発電、暖房、乗り物すべて)にジェット・エンジンの燃料が使われます。石油やガソリンは寒すぎて使えないからです。よって、ジェットエンジンの燃料は生命線。いかに夏の間に越冬へ備えての十分の燃料が基地に届けられるかが課題となります。前にも書いたように、飛行機での燃料の空輸は常に行われるのですが、だいたい1ガロンの燃料を運ぶのに2ガロンの燃料が使われます。トラックによる横断隊だと1ガロンの燃料を1ガロンで運ぶことができるのです。よってトラックの一番の荷物はジェット燃料。トラックの後ろに風船のような入れ物に燃料を入れてるくらんだビニールがつながれ、運ばれます。

横断隊のトラック。トラック8台と8人で横断隊で形成されます。要するにみんな運転士。



トラックの正面。とっても大きい!私と比べてみてください。

すごいタイヤ。トラックの故障などもすべて自分たちで修理できるよう、備品なども運びます。吹雪の中での修理はつらかったそうです。(そりゃそうでしょう!)

大体片道、19日でマクマードから南極点へこれるそうです。横断隊は往復任務で、この後、1週間の南極点基地での休憩のあと、横断隊の人たちは再びマクマードへ向けて出発しました。

このように、キャンプカーみたいに 住居モジュールも「そり」をつけて自分たちで引いていきます。‘

住居モジュールの中。結構快適そう。案内してくれた、かっこいい横断隊員のお兄さん。後ろに見える部屋はベッド。二段ベッドが二つ。狭そう。

毎朝、ここでミーティングをして、誰のトラックが何をひいていくかを検討するそうです。大体一つのトラックにつき2,3個のモジュールがつながれます。キツイ坂だと一つ一つのモジュールをトラック二つにつなげて一個一個あげていくそうで 、何度もトラックは往復するそうです。前にも言ったように、ほとんどのモジュールは燃料。

モジュールとモジュールのつなぎ目。「ごみ」(トイレから来る汚染物)などが蓄えられる場所。

そろそろ無事マクマード基地に着いたかな?往復業務、ご苦労様でした。

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1 comment:

  1. 名古屋の佐藤家です。墨南君が旧正月休みで帰国し、マキコの第二子、百音ちゃんも誕生です。大勢でにぎやかです。
    皆元気ですよ。直子も風邪引かないでね〜。ちなみに南極が寒すぎて、風邪の菌が無いかなぁ?
    周艶より

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